ひょっこり法律相談

〇 公立学校と独禁法


 某公立学校の校長先生からお受けした相談のお話。

「え、なんで独禁法?」と思われる人の方が多いかもしれません。ピンときた方はさすが!です。

そうです、制服等の販売に関する問題です。

〇 相談内容


 ざっくりとまとめるとこんな感じです。

 学校指定の制服を作ってくれるメーカーは数社。その制服を販売する販売店も数店。いわゆる「卸(おろし)価格」はメーカー毎に異なります。

 学校側としては、保護者の経済的負担を考え、販売価格を一定額以下に抑えてもらえれば良い、というスタンス。

 もっとも、競合する販売店側としては、過度な競争は避けたいとの心情が見え隠れします。

 そこで、学校側の対応について、予想される法的問題点も含めて相談したい、というもの。

 〇 「『不公正な取引』の誘因にならないよう注意しましょう。」


 アドバイスのエッセンスはここに尽きます。

 問題となりそうなのは、独禁法上の「不公正な取引」該当性です。

 具体的には、①メーカーによる再販売価格の拘束、②販売店による不当な取引制限(いわゆる「(価格)カルテル」)や③競争者に対する取引妨害など、です。

 もちろん、不公正な取引を行った場合にペナルティ(公取委による排除命令など)を受けるのは、当該メーカーや販売店であり、学校ではありません。

 しかし、制服販売において、不公正な取引が行われることで最終的に不利益を被るのは、制服を購入する保護者です。

 そこで、学校としては、メーカーや販売店が独禁法に触れるような取引をしない(誘引しない)よう、十分に注意する必要があります。

 なお、公立学校の制服販売について、販売店が公取委より排除命令を受けた実例もあります。 

〇 最後にPR


 なにげなく業務や日常生活を営んでいても、ある日、ひょっこりと法律問題が発生したり、当事者として巻き込まれたりすることがあります。

 そんなときは、できるだけ早めに法律の専門家である弁護士にご相談下さいませ。